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2019年6月6日 : ニュース

家族の子育て支援に鍵


(2019年6月1日熊本日日新聞参照)
先進地 福井 欧州上回る就業率

 子育て世代(25~44歳)の女性就業率が86.8%と全国トップの北陸・福井県。熊本県より10.5ポイントも高く、男女共同先進国のスウェーデンやドイツ、フランスなども上回る。そこにはどんな背景や工夫・努力があるのか、現地を訪ねた。
 「女性が勤めていないと『あそこのお嫁さんは昼間から家にいて…』って言われ、少し肩身の狭い思いをするんです」。現地では、多くの人がこう話す。
 福井県女性活躍推進課長補佐の笠島亘弘さん(50)は、福井では戦前から、織物など女性が力を発揮する産業が発達したことが影響していると解説する。「誰もが母親の働く姿を見て育つから、『女性も勤めに出るのが当たり前』という意識が根付いている」
 家族ぐるみで子育てをサポートする環境もある。福井の子育て世帯の9割は3世代同居、もしくは車で30分以内の距離に祖父母が住む「近居」だ。
 だから、という訳でもないだろうが、スーパーの総菜コーナーの充実。
 福井市はコロッケの消費額が全国のトップ級だ。「仕事が遅くなると、夕食のおかずは買った総菜でも、家族は誰も文句は言いません」と笠島さん。
 企業も、女性が働き続けやすい環境整備に積極的に取り組む。
 福井市の西田建設では、「建設業のイメージを変えたい」と西田康蔵社長(50)の発案で、3年前から全女性社員8人による提言会議を導入。隔月でランチをしながら女性だけで働き方について話し合い、社内制度に生かしている。例えば、従来は半日単位でしか取れなかった有休を、子どもの学校行事などに合わせて1時間単位でとれるようにした。
 現場監督の加納利唯さん(29)や、営業職の本多かおりさん(48)など、「第一線」で女性が活躍する。建設機械の接合部の部品で国内トップシェアを誇る同市の日本エー・エム・シーでも、16年6月に、各部署の女性の代表5人でつくるプロジェクトチームを始動した。
 社員約200人の4分の3が男性という製造業の現場で、女性目線で作業環境の整備などを会社側へ提案する。リーダーの平瀬布美代さん(44)は「目指すのは男性も女性も働きやすい職場です」。
 昨年2月に長男を出産し、この4月に育休から復帰した営業課の坪田郁美さん(27)は、夫(30)も同社で働いている。「福井では共働きが当たり前。これからもこの会社で働きたいし、子どもはもう一人欲しい」。1歳3ヵ月の長男の面倒を見てくれる同居の義母(57)への感謝を口にしつつも、自分の人世を描く。