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2019年8月30日 : ニュース

「サバティカル休暇」制度導入の企業増加


(2019年8月27日熊本日日新聞参照)

使い道は自由 長期休暇どうぞ

 長期間勤めた人に使い道が自由な休みをまとめて取らせる「サバティカル休暇」の制度を導入する企業が増えている。働き手にはリフレッシュにとどまらず、学び直しや仕事のヒントを得る機会として好評だ。休暇中の活動資金を支給する企業も。仕事の見直しや休みやすい雰囲気づくりなどの効果も生んでいる。

学び直し、仕事のヒントに 資金支給も

 「新たね気持ちで仕事に取り組めるようになった」。IT企業のリクルートテクノロジーズの加藤麻子さん(32)は、勤続3年ごとに付与される休暇を昨年10月に利用。支給された休暇手当30万円を使い、地中海のマルタに1カ月間留学した。

 休暇前に自作の管理表で業務を整理し、不在中に任せる内容と相手を明確にした。「やらない言い訳を探すのではなく、どうしたら実現できるかを考えるくせがついた」と感じている。

 同社によると、今年の取得率は7割近くに上る。世界一周旅行に行く社員もいれば、妻の出産に合わせたり子どもの慣らし保育や夏休みに充てたりするケースも。「採用時のPRにもつながっている」(広報)という。

 「サバティカル」は旧約聖書の「安息日」が由来の言葉。欧州で導入例が多く、日本では経済産業省が昨年、リカレント教育(学び直し)を普及させる手法として企業に呼び掛け、注目された。

 信販大手のオリエントコーポレーション(オリコ)は今春、制度を新設した。不妊治療に対応できる休職制度が欲しいとの意見を契機に「現行制度で対応できないようなキャリアアップやボランティアにも幅広く使って欲しい」と考えたという。無給だが、5年以上の社員が1~6カ月間、何度でも取得できる。

 飲食店情報サイト運営のぐるなびが2015年に導入したのは、3日間の”プチ”休暇制度だ。同社人事グループの冨士あゆみさん(40)は「人手不足の中、長期間休むところまでは行き着けない。引き継ぎも重くなり、」腰が上がらないと考えた」と背景を明かす。

 同社事業開発部の野澤晋さん(32)は15年春、職場の同期と休暇を取り沖縄へ。仕事の悩みを語り合い、沖縄の食文化や観光インフラに刺激を受けたという。当時は営業所長を務め、休みにくい立場。「送り出してくれた同僚に感謝し、仕事で返そうという気持ちになった」と振り返る。

 同社では、制度導入前は「3日も休めない」など否定的な声もあったが、今は100人前後が取得。職場も「休むときは休もう」と意識が変わったという。現状は勤続5年時に付与されるが、制度を充実させることも検討している。