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2019年11月7日 : ニュース

外国人に選ばれる地域に


(2019年11月4日熊本日日新聞参照)

受け入れ環境整備

 「日本語は難しくて不安がいっぱい。こういう場所があり、ベトナム語で相談ができて安心します」。10月中旬、熊本市中央区の市国際交流会館内に市が開設した「市外国人総合相談プラザ」で、ベトナム出身のグエン・ヴァン・ノイさん(25)がほほ笑んだ。

 専門的・技術的分野の在留資格で7月から市内の建設会社で働く。相談は現地のバイク運転免許証を日本の免許証に切り替える手続き。来日約20年のベトナム語相談員のレー・ティー・チャムさん(41)らに手続きの仕方を教えてもらい、免許センター行きのバスも調べた。

 プラザは外国人の受け入れ環境整備のため、国交付金を活用して9月に開設。行政手続きや生活ルール、雇用など幅広い相談に対応する。日本語、英語、中国語で常時相談を受け付け、日のよって韓国語やベトナム語の相談員も待機。通訳サービスなどを使えば14種類の言語に対応できる。

 9月の相談件数は109件。日本人37人、中国人18人、ベトナム人12人、韓国人8人-と続く。相談は多岐にわたるが日本人、外国人とも、コミュニケーションの悩みが多い。チャムさんは「九州は言葉が強いので、怒られいるとかバカにされているとか誤解することも。話を聞いて気持ちを落ち着かせ、関係が良くなるような提案をしています」。

 労働力不足は全国の課題。新しく導入された特定技能制度では、同じ業種であれば転職もできるため、より賃金が高い首都圏などへ集中する懸念がある。

 県や熊本市、熊本大、熊本商工会議所など産学官でつくる「くまもと都市戦略会議」は8月、「外国人から日本一選ばれる地域を目指す」と宣言。受け入れ態勢の整備や外国人への理解を深めるための支援に力を入れていくことになった。

 SNS(会員制交流サイト)などの発達で、行き先の環境や職場の待遇、居心地は瞬時に出身国にも伝わる時代。「職場の環境が悪ければ、『日本には残りたいが、『熊本は嫌』となりかねない」と県労働雇用創生課。

 県は外国人労働者増を見越して2017年11月、南区の県中小企業団体中央会内に、「県外国人材受入支援センター」を開設。主に企業など雇用主側を対象に、昨年度は624件の相談を受けた。

 19年度から、事業主向けに簡単な日本語を使ったコミュニケーションセミナーなどを開催。外国人従業員への日本語教育に充てる補助金も新設した。

 プラザの運営も担うし国際交流振興事業団の八木浩光事業局長(57)は「外国人労働者をめぐる獲得競争は始まっている」と指摘。「外国人を生活者、地域の構成員として受け入れることが必要。それが地域の活性化にもつながる」と力を込めた。