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2019年5月9日 : ニュース

「働きたい」でも格差歴然


(2019年4月29日熊本日日新聞参照)
 男性より非正規多く低賃金
「調整弁」企業側に思惑

 働きたいという女性の意欲が旺盛だ。これまで結婚や子育てなどで離職する人が多かった30~40代も働く女性の割合が上昇しつつある。ただ、非正規で働く人の増加分が大きく、賃金面などで根強く残る男女間の格差解消が不可欠だ。

 4月中旬、埼玉県女性キャリアセンターが開催した就職支援セミナーの20~60代の女性32人が集まった。「就職活動の流れや心構え」がテーマで、皆真剣に講師の説明を書き留めていた。出産を機に会社を辞めたという女性(31)は「もう一度、社会との接点を持ちたい」。スーパーの品出しのアルバイトで働く女性(53)も「老後が心配。もっと収入を増やしたい」と意気込む。

М字カーブ
 埼玉県は2012年に「ウーマノミクス課」を創設、女性に特化した職業紹介や起業支援などに力を入れてきた。昨年度は同様のセミナーを183回実施、延べ約3,400人が参加した。
 日本の働く女性の割合は、折れ線グラフにすると30~40代の子育て世代が若者や中高年より落ち込む「M字カーブ」を描くことが長年課題となっていた。「特に埼玉県はM字の谷底が深かった」(担当者)といい、県独自の取り組みに発展した。センターには働きたい女性からの相談が年々増え、昨年度は延べ5千人を超えた。
 総務省の労働力調査によると、全国的にM字の谷底は上がっている。だが、女性の場合は非正規雇用で働く人の増加分が大きい。人手不足を背景に、雇用の調整弁として女性を活用したい企業の思惑も透けて見える。

不本意ながら
 連合が非正規雇用で働く女性は潜在し、正規、非正規の壁は男女の賃金格差にもつながっている。
 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの矢野洋子執行役員は「制約なく働いて会社に貢献できる正社員にしかキャリアの道筋が見えない点が課題だ」と指摘。「時間制約があっても男女ともに柔軟に働け、キャリア形成を図ることが出来るような人事制度を設計・運用すべきだ」と話している。