県内求人上昇 1.17倍 1月 

トピックス2021/3/12

建設業堅調、巣ごもり需要も 

 熊本労働局が3月2日発表した1月の県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月から0.07ポイント上昇し、1.17倍だった。全国より0.07ポイント高い。昨年7月の豪雨の災害復旧に当たる建設業で求人が堅調なほか、新型コロナウイルスの流行に伴う巣ごもり需要で新規求人数が伸びた。

 有効求人数は前月比3.8%増の3万4139人と、2カ月ぶりに増加。一方、有効求職者数は2.5%減の2万9130人だった。減少は10カ月ぶり。

 新規求人数は前年同月比0.9%増の1万3250人で、上昇は13カ月ぶり。同局は巣ごもり需要が高まったため、食料品などの求人が増えたと分析している。

 3月に卒業する高校生の1月末時点での就職内定率は、前年同月比1.7ポイント減の93.5%。未内定者数は17.8%増の205人で、同局は「1人でも多くの生徒が就職できるよう全力で取り組む」としている。

全国1.10倍失業率は2.9%

 厚生労働省が2日発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.05ポイント上昇して1.10倍だった。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた緊急事態宣言の再発令に伴って、求人に比べて求職者が減り、2カ月ぶりの上昇につながった。総務省が発表した1月の完全失業率(季節調整値)は前月比で0.1ポイント改善した2.9%だった。2カ月ぶりの改善。

 男女別失業率は男性が前月から横ばいの3.2%、女性は0.2ポイント改善の2.6%。完全失業者数は前年同月比38万人増の197万人だった。

 厚労省は2日、新型コロナ感染拡大に関連する解雇や雇い止めの2月26日時点での産業別の集計を公表し、最も多い製造業が1万9677人と2万人に迫った。解雇や雇い止め累計は見込みを含め9万185人だった。都道府県別で最多は東京の2万1037人。熊本は479人だった。(2021年3月3日熊本日日新聞)